石の神様/HN:河上龍泉

石の神様/HN:河上龍泉

おばあちゃんの話をします。

おばあちゃんの母の友人で相模さんという方がいた。

相模さんのお子さんでスミちゃんという方がいる。そのスミちゃんは不思議な子で、別の街から越してきたのだが、あまり街の人はよそ者を快く思わず仲間から嫌われていた。

だがいくつかの家族はスミちゃんと仲良くしていた。

スミちゃんがある日面白い場所に行こうとおばあちゃんを誘ってきた。当然行くわけだが、原っぱをぬけて林を行く。

シダのような高い草をかき分けてゆくと広い場所に出た。穴がある。防空壕だ。危ないよというが気にせずスミちゃんは防空壕に入ってしまった。

おばあちゃんもついて行くと、ちょっと進むと洞穴の奥に開けた場所があり、その奥に祠みたいなものがあり、見ると拳だいの石がひとつ奉納されていた。

なんだろう。見たこともない緑色の石だ。

その緑色の石は聞けば石の神様で、願い事をひとつだけ叶えてくれるという。ただし邪な願いをいうと、石は願いを叶えるかわりに願った自分の命を奪うという。

少し怖かったが、おばあちゃんはクッキーをお願いした。

それから二人で家に帰ると、おばさん夫婦が来ていてクッキーをお土産にもらった。

早速願い事が叶ったのかな、と思ったがまあ特別な願い事でもなかったし偶然くらいに思っていた。

その翌々日、スミちゃんが亡くなった。

そして学校から帰るとスミちゃんのお母さんが来ていて、スミちゃんから手紙をおばあちゃんに渡してくれと頼まれていたらしい。

封筒から手紙を出すと、そこにはこう書かれていた。

「私たちが石にお願いしたでしょ。私だけお菓子じゃなくて、別のあることを願ったの。

それはいつも毎夜毎夜私をお母さんがぶつから、お母さんを殺してって。私も死ぬけどお母さんも死ぬからべつにいいんだ。じゃあね」

そんなふうに書かれていた。

当のお母さんは話では読んでないようだったが内容を聞くこともなかった。

その後、スミちゃんのお母さんは亡くなった。原因不明の死だったという。

そんな話を以前、おばあちゃんから聞いた。

おばあちゃんには何人も友達がいたというがその何人かの友達は結構な確率で幼い頃に亡くなっている。

これもその中のひとつだが、覚えてほしい話だと私に話してくれた。

 

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