横断歩道

横断歩道

普段と変わらない通勤の途中、いつも渡っている横断歩道で信号が青になるのを待っていた。

いつもは対面で信号待ちをしている人の事なんか気にした事もないのに、その日だけは違った。

自分と同じ様なサラリーマンが三人、OLが一人、学生風なのが一人の計五人がいたのだが、その内の自分の正面に立つサラリーマンの一人がやけに気になった。

どこかで会った事があったかな? いや違う。なんだろう、この感覚は? 色々な事が頭を駆け巡った。

信号が青に変わった瞬間、ひとつの結論が出た。コイツは人間じゃない! 何故そう思ったのかは分からない。

皆が一斉に横断歩道を渡り始め、自分もその男も歩き始めた。一歩一歩、男との距離が近付いて行く。

自分は男の事が気になって仕方ないが、男は当然こっちの事なんか気にする素振りもない。

そしてすれ違う瞬間、男が言った。

「よく分かったな!」

一瞬、頭のてっぺんからつま先まで電流が貫いたかの様な感覚が走った。すぐに振り向いたが男は消えていた。

そこにはサラリーマン二人、OL一人、学生一人の背中しか見えなかった。

 
  • 匿名

    都市伝説?

     

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