【心霊】幻覚な幽霊/HN:いくゆみ

幻覚な幽霊/HN:いくゆみ


これは私の友人に起きた話だ。

私の友人は多少の霊感があるらしく、たまに視えてしまうらしい。

普通の人には視えないものが視えてしまうのは大変な事のようで、仕事中に素っ裸の幽霊がいたりお葬式中に変な顔をしている幽霊がいたりするそうだ。

なんとなく幽霊だとわかる幽霊もいれば、全く生きている人間と判別出来ない幽霊もいるとの事。

ある日の友人は人が邪魔で道が通れず「すいません、通して下さい」と声を掛けると、無視されたらしく全く退く気配もない。

少し悩んだが予定があり急いでいた友人は怒り気味に「あの、邪魔なんですけど」と大きな声で言ったそうだ。

その声にも動じる事なく、驚いた周りの人が振り返る。友人はその反応を見て、あぁいないのか…と気付いて通り抜けたそうだ。

電車に乗り遅れた友人は予定の変更を余儀なくされた。

友人は幽霊で怖い思いはした事はないが迷惑な事はたくさんあるとの事。全く視えないのが羨ましいよと言っていた。

視えるだけで触れたり触れられたりもなければ声も聞こえた事はないそうだ。友人曰く蜃気楼とか、そういう類いの幻覚なのかもしれないな…と話した。

そして、さらに話を進めた。

「あの日あの幽霊を視ずに予定通り出掛けていたら、あの日に起きた通り魔事件の被害者は私だったかもしれない」と言った。

幽霊が助けてくれたのか、人間に眠る超感覚が幻覚として自分を助けたのか…

この世の中、解らん事ばっかだ。そう笑って話した。

「だけど、それが面白い」

そう続けた。

 

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