【不思議】黒髪少女/HN:いくゆみ

黒髪少女/HN:いくゆみ


私の友人に黒髪の女の子が好きな人がいる。彼に何故、黒髪が好きなのかを尋ねた時の話だ。

彼は小学生の頃、病気がちで定期的に病院に検査に行っていたそうだ。

医者からはこのままだと高校生まで生きられないとまで言われた。しかし幼かった彼には実感が沸かなかったようで、あまり思いつめる事はなかったそうだ。

いつものように彼は血液採取が終わり待合室にて座っていた。定期的に病院に通院していると名前は知らなくても顔馴染みというか、知り合いとまではいかなくても妙な連帯感のような信頼が知らない人との間に生まれる。

病院に入院している女の子だろうか。何度か見掛けた事がある女の子だった。見た感じだと当時の彼より少しお姉さんで中学生くらい。

綺麗な黒髪が長く美しかった。整った顔立ちで、簡単に壊れてしまいそうな、どこか死を纏った儚げなイメージだったそうだ。

名前も知らない黒髪少女はいつも一人で寂しそうに本を読んでいた。何故だか分からないが声を掛けてはいけない気がした。

病院に行く度に見掛ける黒髪少女。彼は勇気を出して話掛けてみようと思った。

「あの…」

黒髪少女は少し驚いた顔をした。

「毎回病院に来る時に見掛けるから、お話してみたいなって思って」

彼はそう続けた。黒髪少女は悩んでいる様子だった。

「次にまた会えたら、ゆっくり話そう」

そう答えた。

よく分からないが何故か会えない気がしていた。それ以降、彼女には会えていない。

病院の先生や看護師さんに聞いてみても、そんな女の子が入院はしていないとの事。他に見た人を探したが見つけられなかった。

次の検査の時に彼の病気は嘘のように完治していて先生も訳が分からないと言っていた。それからは病院に通院はしなくなった。

それでも彼は忘れられないそうだ。死を纏ったような儚げで壊れてしまいそうな黒髪少女。

「もしかしたら死神か何かだったのかもね、本当は僕を連れて行くはずだったのかも」

と話した。

「次に会えるのは僕が寿命を全うしたらだね、その時にゆっくり話せる」

彼女が本当に死神だったのか、彼を助けたのか、取り憑いたのか。霊感のない私には分からないけれど…

どうやら彼は死に取り憑かれてしまったようだった。

 
  • 匿名

    その少女は死神の娘で優しい性格だったんだね。家に帰ったらいつも怒られる。

    「またかよお前…今度失敗したら破門だかんな」

     
  • 匿名

    死神さん?に初恋ですか。ロマンチックですね?
    また会えるなら死ぬのも怖くないのかも?ですね。
    黒髪が似合う女性は素敵ですね。羨ましいっす(^-^)v

     

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