【都市伝説】七不思議/HN:いくゆみ

七不思議/HN:いくゆみ


私がまだ小学生だった、ある夏の出来事。学校では少し騒ぎになっていた。

夏にもなると怪談だの七不思議だのが盛り上がりをみせる。そんな中、学校にある小さな池にかなりの魚が増えた。一晩にしておびただしい量の金魚が増えてしまっていたのだ。

すぐに学校内に噂は広まり新しい七不思議だとか幽霊の仕業だとか囁かれはじめた。休み時間に増えた金魚を見に行く生徒も多く、皆が不思議がったが誰も増えた理由は分からなかった。

昼休み。友人が私に話を掛けた。

「七不思議の池見に行こうよ」

果てしなく面倒だった私は友人の申し入れを断った。

給食を終え暇になった私は机にべたりと寝そべる。そして昨日の出来事を思い返す。

夏休み最終日。私は夏祭りに来ていた。人見知りかつ人混みが苦手な私にはキツい行事であるのだが、せっかく誘ってもらったので邪険に断るのも忍びなく参加するに至った。

私と友達二人の合計三人で夏祭りを満喫。とはいっても屋台を食べ歩いただけの夏祭りともいえる。一通り回り終えて楽しんだので解散する事になった。

「じゃあ、明日学校で」

そう言って友人二人と別れる。まだ家に帰るのには早かったのでフラフラと祭りが終わるまで私はいる事にした。

さっきとは違い、ゆっくりと屋台を見る。お腹はいっぱいだったので、何か遊べるものはないかと歩いていると『金魚すくい』を見つけた。

一回百円。普通の人よりも少し得意くらいの腕前の私は暇潰しにやる事にした。

何故だか分からないが、その日は凄く調子が良く、薄く貼られた紙は全く破れる事なく金魚をすくい続け、お椀3杯には大量の金魚が。さすがにいらなかった。

お店の人に「すくって遊びたかっただけなんで金魚いらないです」そう告げて帰ろうとした。お店の人も困ったように「祭りも終わりだし金魚余っちゃてもなぁ…」と言う。

私は指を指し言った。

「あっちの方に池があったと思いますよ」

そう述べてから手ぶらで家へと向かった。

こうして私の通う小学校に一つの七不思議が誕生した。今も語り継がれる不思議な現象として。

机に寝そべりながら私は思ったのだ。不思議だの都市伝説だの幽霊だのUMAだの案外こんなもんなのかもしれない。

この後も、きっとある事ない事、尾ひれがついて大きな話になっていくのだろう。

私は立ち上がり窓から見える池を眺めた。そして池に群がる生徒たちを見て微笑んだ。

 
  • 匿名

    なるほどおぉ

    でも普通は誰かが金魚入れたと思うかな…

     

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