【笑える霊】題名の無い駄作/HN:ロビンM

題名の無い駄作/HN:ロビンM

やあロビンミッシェルだ。この怪談は今世紀最強の駄作なので、心が広く時間が許す君だけに読んで貰いたい。

俺の最も古い記憶…そう、それは五歳の時分に遡る。

幼稚園のバラ組にいた俺には、仲が悪くいつも取っ組み合いの喧嘩をしていたリョウ君というライバル的な猛者がいた。

その日も五歳児とは思えない程の派手な闘いを繰り広げていた刹那、教室の窓際のカーテンから嗄れた声が聞こえて来たんだ。

『…ねぇ…私の…足…しらない…?』

ビックリして喧嘩を中断してそちらを見てみると、カーテンが丸まっていて誰かが隠れているかのようにモコっと膨らんでいた。

俺もリョウ君も邪魔された事にムカついてしまって、そのカーテンを二人掛かりでボコボコにしていたら、突然意識を失い、気づいたら病院だった。

そして俺もリョウ君も何故か両足を骨折していた…

最強の親父にこの話をしたら、

「嘘つくなバカタレ!!」

って、二回もげんこつされちゃったよ。…ひ…

数年経ち、俺は小学五年生になっていた。その日宿題を忘れた俺は、先公に怒られるのが怖くて隣りの席の石塚のノートをふんだくったんだ。

石「返せよ~返せよ~」

男の癖に泣きべそをかきながら返してくれって余りにしつこいので、イラっとして縦笛でボコボコにしてやったんだが、次の日の朝っぱらから石塚の親父が学校まで凄い剣幕で乗り込んで来た。

そしてなんとみんなが見てる前で俺をボコボコにしやがったんだ! 流石に本職(ヤクザ)のパンチは強烈だったよ…先公達も見て見ぬフリだったしね。

しかし不思議な事に、あの一件を憶えている奴が一人もいないんだ。あれだけ沢山の生徒達に見られていたにも拘らず皆知らないと言う…

挙句の果てに石塚って誰だよ? って言われちまった。

卒アル見てみろよだって? 見たよ勿論! 居ねえんだよそんな奴!

じゃああの時曲がっちまって情けない状態をキープしてるこの鼻はどう説明すんだよ?! って誰に切れてんだ俺は?…

更に時は過ぎて、俺はピチピチの中坊に。その中学校には『ピエローさん』という七不思議の一つがあった。

それは体育館の壁の木目に大きなピエロの顔が不気味に浮き上がっており、夜中十二時きっかりにそこへ行くと、身長二m程もあるピエロが体育館内をグルグルと歩き回っているというものだった。

ロ「退治するか…」

俺のその一言で怖い物知らずの猛者が五人集まった。

鉄パイプ、木刀、金属バット、刺身包丁、エアガン、各々考えつく限りの武器を持ちあい、十二時きっかりに体育館の窓硝子をぶち破って中へと雪崩込んだ。

暗く静まり返った空間…目を凝らすと体育館の真ん中辺りに人影が見えた。

直「いたぞーー!!」

直也の一声で俺達はピエロに襲いかかった!

先陣を走る俺は両手で持っていた物干し竿を力一杯に振り回した。いい感触があった!俺の一撃でぶっ倒れたピエロと直也。

『タン!タン!タンタン!タン!!タン!タン!タン!タン!!』

続いて龍がエアガンを連射した。

ロ「いてぇ!!」

龍が連射した数発が俺のケツにヒットした。

ブチ切れた俺はポケットに入れていた金鎚を持って龍に襲いかかった。しかし龍はエアガンを放り出して一目散に逃げ出してしまった。

追いつけないと判断した俺は現場に戻り、怒りの全てをそのエアガンに込めて、正にランボーの如くピエロを蜂の巣にしてやった!

ロ「よーし電気つけろ!」

全く動かなくなったピエロを見てやろうと明かりを着けた刹那、俺達は驚愕した。

そこには白目を剥いた血だらけの直也が転がっていたんだ。

俺達がその後、卒業するまで別室で授業を受けさせられた事は言うまでも無いだろう。

奇跡的に入れた高校に入ってすぐの事、親交を深める意味なのか?一泊二日の宿泊訓練で、俺達は山の中にあるキャンプ場のような所に泊まった。

夜九時、ウルサい先公達もやっと俺達の部屋から出て行ったので、悪五人集まって窓際でヤニを吹かしていた刹那、変な奴がいる事に気づいた。

暗闇の中、表の林の方からなにやらこっちに向かってしきりに手を振っている爺さんがいる。

ロ「やべ!先公か?」

俺達は慌ててヤニを揉み消したんだが、良太郎が変な事を言うんだ。

良「おい!あれ先公じゃねぇよ!あれ俺の爺ちゃんだよ…!」

コイツ頭おかしくなったんじゃないかと思ったんだが、一応確認しに行く事にした。

良太郎を先頭に小屋の裏手に周り、爺さんの所まで行くと急に良太郎が座り込んで泣き出してしまった。それがまた尋常じゃない泣き方なんだ。

…刹那…

龍「おい足がねぇ!このジジイ足がねぇよ!!」

急に龍が大騒ぎしだした。すると程なく先公達が数人走って来て、何も言わずに良太郎をどこかへと連れて行ってしまった。

後日、良太郎の爺ちゃんがあの日の夕方亡くなっていた事を知らされ、俺は妙に納得してしまった。死因は老衰だった。

龍が叫んだ時驚いて尻餅を着いた俺が、鋭利な切り株でケツをつき五針縫う大怪我をした事はここだけの秘密だ!…ぐぅ…

その後、色々あって学校を退学。暫く遊び回っていたが、金がない為仕方なく俺は近所の酒屋でバイトを始めた。

皆、徒党を組み不気味に黒光りしていて頭の良い生き物を知っているかな? …そう、カラスだよな。

奴らの学習能力を甘く見てはいけない!俺はあのカラスという化け物に人間の尊厳を奪われそうになったんだ。思い出しても恐ろしい話なので、心して聞いてくれ…

それはバイトを始めて半年が過ぎた秋口の事、仕事場の裏手の空き地で数十羽のカラスが何やら一ヶ所に集まってガーガー騒いでいた。

糞ウルサいのでゴキジェットと蠅叩きを持って追い払っていた刹那、何かに躓いてすてんと転んでしまったんだ。

見るとカラス達が飛び立った所に人間の下半身がニョキリと生えていた。丁度腰から上が土に埋まった状態だ…

ムカついたんでその下半身をボコボコにしていたら、べちゃべちゃと何かが空から降って来た。それは大量のカラスの糞だった!

以来、俺はカラスとラモスが生理的に無理になってしまったんだ。

ふぅ、驚かせてすまなかったな!

そして数年経ち…満天の星空の下、俺は長距離ドライバーの龍の隣に乗り込み、東京へと向かっていた。

名古屋辺りのパーキングで休憩しようと立ち寄ったら、暴走族の集団が騒いでいた。

絡んできたんで一人一人念入りにボコボコにしていたんだが、何故かどんどんと人数が膨らんで行く。最初は七人程度だったのに、気付いたら二十人を軽く超えていた。

流石にこれはヤバいかなと思っていたら、背後から龍の声がした。

龍「兄貴ぃ何一人で暴れてんの? …クスクス…」

ハッと我に帰って辺りを見渡すと、俺達以外誰もいない…今ぶっ倒した筈の奴らが跡形も無く消えてしまっていたんだ。

なんか急にこっ恥ずかしくなってきて、

ロ「た、体操してたんだよ!!」

って誤魔化そうとしたんだけど、龍がいやらしい顔でニヤニヤと笑うんで、なんかムカついてきて龍をボコボコにしてやった。

そこからは龍に変わり俺がハンドルを握る事になったんだけど、静岡を越えた辺りで派手に事故ってしまってね…残念ながらトラックはボコボコになっちまったよ。

まぁ酒入ってた上に無免許だったしな…見事に借金まみれにはなっちまったけど大丈夫! 気持ちだけはいつも→前向き→なんで安心してくれ!

ひっひっひ…皆、そろそろ飽きてきたかな? もうすぐ終わるんで我慢してくれ。

そんなクズみたいな俺でも、一度結婚を経験している。そして、離婚もな…

この話はその結婚式での話なんだが、式も中盤、直也がお嫁サンバなる愚曲を披露していた刹那、新婦側の円卓に何やら見覚えのある顔を見つけた。

それはこの結婚の為やむなく振った恭子の兄、満の姿だった。

奴は恐ろしい程の憎しみ…怒りを込めた形相で目を吊り上げて俺を睨みつけていた。

プチンと俺のコメカミの血管が切れる音がしたが、流石にこの席で満をボコボコには出来ない。式が無茶苦茶になってしまう…

常識人の俺はグッと怒りを飲み込んで式が終わった明くる日の早朝、満のボロい家を襲撃して、お玉と中華鍋でボコボコにしてやったんだ。

しかし、奴の方が一枚上手だった! 俺の性格を熟知していた満は警察を待機させていやがったんだ…

俺はそのまま逮捕された挙げ句、嫁さんの親から離婚を迫られて、幸せの絶頂から一転、一人ぼっちになってしまった。

ん~つまりこの話の怖い所は、え~と、式場にいた満の体が透けていた事だな。俺以外に満の姿を見た奴は一人としていない。

今思うとあれは生き霊の類いではないかと思っている。俺に振られてから何度もリストカットを繰り返す恭子の怨みを晴らすべく、奴が現れたに違いないんだ…!

それからの俺の人生は、お世辞にも幸せとは呼べない有り様だ。別に笑ってくれても構わない。

しかし最近ではなんか変な魔術でもかけられてんじゃねぇかとさえ思ってしまう…こんな糞みたいな人生を変えたい! 俺は今、切にそう願っている。

因みに恭子はアルソックの女に似ていた。

俺は心機一転、とある駅前で立ち食い蕎麦屋を開店した。

アルバイトを二人雇い、その夜も三人でカウンターに立っていた刹那、普段は無口な女子大生の泉が客の切れたアイドルタイムに話しかけてきたんだ。

泉「ねぇねぇ店長って怖い話とか好きですよね? 私のお話聞いてくれますか?」

たかがガキの愚話と鷹を括って聞いてみると、どっこい、これが中々どうして、芯の太い見事な怪談話だった。

俺はガクガクと震え出した内太股と、体中から噴き出した鳥肌を必死で隠していた。何故ならこんな小娘の話でビビる事は絶対に許されないからだ!

平静を装い、口笛を吹きながらカウンターの向こうのガラス窓を見るとそこに何か違和感を感じた…

外は暗い為、ガラス戸には厨房の中の様子が全面に写し出されている。…しかし… 何故かそこに居るのは俺だけ。隣りに居る筈の泉の姿が写っていないんだ。

恐る恐る隣りを見ると、ニタリと不適な笑みを浮かべた彼女がその大きな瞳で俺を見上げていた。

泉「ひひ、店長お、もう一つ怖い話あるんですけど…聞きま…す…かぁ…?」

ロ「ぎゃっほう!!」

俺の叫び声を聞いて、奥で作業をしていたデブの武が走ってきた。俺は尻餅をついたまま恐怖で動く事が出来ない。その時既に泉の姿はもうどこにも無かった…

ロ「泉が…泉が…」

すると俺の狼狽ぶりを見て、デブの武はこう言った。

武「ちょっと店長何言ってんすか? 泉さんは先月カラダ壊して辞めたじゃないすか、大丈夫っすか?」

俺は武を力一杯ひっぱたいた後、すぐさま暖簾を片付け、その日は店を閉店にした事は言うまでもないだろう。

後日、泉が病院で息を引き取った… という出来過ぎたオチは無いが、あれ以来泉とは一度も会っていない。

因みに武はよくレジの小銭をパクっていたのでクビにした。

皆、長々とすまなかった。まぁこれは探偵ナイトSでいう所の短編小ネタ集みたいなもんだと受け止めてくれ。

…ひひ…また会おう! 【了】

2014年01月19日(日) 19:39
ロビンM ◆eBcs6aYE
投稿広場より掲載

 
  • ロビンM

    やあロビンミッシェルだ。

    鬼灯氏、そう某コメ欄を追い出されたロビンだ。ひ…

    君は俺を知ってくれているようだな!
    最近は中々新作を書く時間がないが、応援してくれる者が一人でもいる限り、これからも無い頭を捻って駄作を書き続けるよ。

    ありがとう期待していてくれ…ひひ…

     
  • 鬼灯

    某サイトのコメ欄からこっちへ来たのね!
    私は結構好きやったから、ここで読めるの嬉しいよー٩(●ᴗ●)۶
    これからも楽しみにしとるでね⋆′◡ु͐‵⋆

     
  • ロビンM

    やあロビンミッシェルだ。
    感想ありがとう!

     
  • やまっち妻

    楽しかったです。怪話(怪談というより。)バイキング。私も、保育園の頃、初めて貞操の危機を感じたり(同い年のインド人顔幼児に、ひっくり返されチューされかけた。そう言えば、そういうタイプにしかモテない)、霊系では人魂や数種類オバケ見たり。隠し玉も実は…、祟られそうで書けませんが。ところでカラスは、意外といい性格ですよ。なんか、誤解されてる実はいいヤツの不良みたい。

     

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