【怪異】幼なじみ 中編②/HN:ロビンM

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美「 もしもし…」

川「 あっ!やっと繋がった!!美穂ちゃん俺、俺、川口! 良かったぁ一生繋がらねーかと思ったよ!」

美「 川口君ね…ごめんなさい。ちょっとこっちも色々あってさ… で、そのナントカってオッサンには会えたの?」

川「 ちょ、ちょっと美穂ちゃん!言葉には気をつけてよ! いま稲河さんと一緒に急いでそっちに向かってるからさ。急で悪いんだけど出掛ける用意だけしといて欲しいんだ!」

美「 はぁ?何よ突然?よく意味がわかんないんだけど… 今こっちに向かってるってどういう事?ちゃんと説明してくれないかな? 」

川「 今は説明してる時間がないんだ、こっちも色々とやる事があるからさ!とにかく稲河さん曰わく一刻を争う事だから早くしないとやばいらしいんだ!いいから準備しといて! 」

美「 え~!そんな事言ってももうお風呂入っちゃったし、パジャマも着ちゃったし… 今からちょっとだけ『相棒』の続き見て寝ようと思ってたのに…ぶつぶつ… 」

川「 ちょっと!こんな時になに呑気な事言ってんだよ美穂ちゃん!マジでやばい事になってんだよ!優人達が助かるどころか美穂ちゃん… 君たち二人も危ないんだよ! 奴らに…優人達を連れてった奴らに君たち見初められちゃってる可能性があるらしいんだ! 本当に危ないんだよ!何回も言うけど一刻を争うんだ!! 君たちが連れて行かれない為にも早く手を打たないと大変な事になる…
とにかく早く希美ちゃんに連絡して着替えて待ってて!必要なもん揃えるのに少し時間がかかるけど、一時間もしたらそっちに行くから!じゃまた連絡する!」 プチ、プー、プー、

美「 …はあ? な、何よ? 連れて行かれるですって? どういう事? 一体誰に連れてかれんのよ… 大体何者よその稲河ってオッサン? なんか信用できないわ! それって怪しい宗教とかスピリチュ…なんとかなんじゃないの? うん!絶対そうだわ!どうせ変な壺とか御札とかほうきとか買わされんのよ! もう何時だと思ってんのよ!!

ま、 まぁでも一応着替えとくか… 」

………

【二時間後】

プルルル… ピッ、

川「 あっ!もしもし美穂ちゃん? 今家の前着いたから出て来てくれる? もう時間がないから急いでね!」 プー、プー、プー、

美「 もう!今何時だと思ってんのよ!ちょっとテッペン回ってんじゃないのよ!ぶつぶつ… こんな時間に外出するなんてお母さんにバレたら怒られるなんてレベルじゃないのにもう…ぶつぶつ… 」

……

川「 あっ来た来た!美穂ちゃんこっちこっち!!」

美「 ちょ、ちょっとシーー!!大声出さないでよ近所の人にバレちゃうじゃない!変な評判立ったらどうしてくれんのよ!」

川「 いいから早く車乗って! 詳しい事は車で話すからさ。」

美「 ちょっと待って本当に大丈夫なの? まさかあんた私に変な事する気じゃないでしょうね… 」

「 へへ、美穂ぉ ♪♪ 」

美「 あれ?希美? な、なんであんたが先に車に乗ってんのよ!」

川「 あぁ希美ちゃん家の方が近かったから先に迎えに行ったんだ。さぁ美穂ちゃんも早く車乗って!稲河さん紹介したいからさ!」

美「 もう!しょうがないわね…!でももし変な事しようとしたらこれがすぐに火を吹くからね!!」

川「 す、スタンガン…?」

……

稲「 いやいや、これはどうもはじめまして… わたくし稲河と申しますがね… 美穂さんと言いましたかねぇ~? 突然の事で驚いてるでしょうが川口君からお話をお伺いして私も驚いてるんですよぉ。まさかあなた方本当にアソコに行くなんて、ってねぇ…
あの場所はダメなんだぁ… 絶対に近づいちゃいけない!ましてやあなた方は素人でしょ? ダメだな~… 絶対ダメだ~… いやね、あそこは本当に出るんですよ… 強いのが居るんだぁ…

トイレのドアをギィ~と開けるとね、ファーっと生ぬるい風が吹いてくる。なんかヤダな~なんて思う間もなく辺りは昼間のように明るくなって来るんだ… するとジワジワジワジワ…と蝉の声が聞こえて来る… いやね、その昔このトイレである事件が起こったんですよ。イジメですよイジメ。イジメられてたんですよね~その子… 暑い暑い夏の昼休みに閉じ込められてたんだそのトイレに…
生まれつき心臓が弱いその子を来る日も来る日も個室に閉じ込めて笑い者にしてたんだ…

そしてある日いつものように閉じ込められてトイレから出る事が出来ないその子は忘れられちゃったんだ。イジメグループは彼の事なんてすっかり忘れちゃって家に帰ってしまったんですよ… 日曜日を挟んだあくる日の月曜日に発見された時にはもう…その子の心臓は止まって冷たくなっていた…

それからなんですよねぇ…

次々にそのトイレで事故が起こって子供が亡くなっちゃったり消えたりしたんだ… やっぱり寂しいんでしょうかねぇ~? 気にいったら容赦なく連れてっちゃうんですよ。
結局、その小学校は同じ町の学校と合併して廃れてしまいましたがね… 待ってるんですよね今も… 当時のあの暑い夏の日のまま… 今も新しい友達を探してるんですかね〜?… 」

川「 ちょっちょっと美穂ちゃん!希美ちゃんも!!なんで寝てるんだよ? 稲河さんが折角話してくれてんのにさぁ~ 」

美「 …んっ?あ~終わった?だってそのオジサンの話超長いんだも~ん! てかもう一時回ってんのよ!そりゃ普通の人間は眠いわよ!」

希「 えっ、やだ!私も寝ちゃってたの?全然気づかなかった…?なんで? せっかく稲淳のお話生で聞けてたのに… 」

稲「 ひひ…いいんですよお嬢ちゃん方…だってしょうがない。二人の魂の半分近くはもうアッチ側に行っちゃってますからねぇ… 」

川「 いっ稲河さんそれどういう事っすか?」

稲「 え~可哀想だがもう憑かれちゃってるんですよ。今はまだ泳がされてるだけで結局はあの場所に呼び戻される筈なんですよねぇ。そう…だから眠いんだぁ…
早く現場に行って彼を供養して上に挙げてやらないと… この子達は確実に連れて行かれるでしょうねぇ~ 」

川「 ほらほら!やっべーじゃん!!急がないと!す、すいません真子さんもう少し運転急いで貰えませんか?! 」

真「 …ふん…お前らが勝手に行くからだ… 」

川「 ど、どうしたんですか真子さん?!」

真「 お前ら行くなつっただろうがーー!!! 知らないよ私はどうなってもさ!!」

美「 ね、ねぇ川口君… その運転しながらメチャ怒ってる女の人誰なの?」

川「 あ、あぁわりぃ!真子さんの紹介まだだったよな… 彼女は稲河さんの助手の真子さん… 北野真子さんだよ… 」

美「 き、北野まこ…と…?」

川「 いやいや、まことじゃなくて真子さんね… 彼女も今回俺達に力を貸してくれるって言うから一緒に来て貰ったんだ! 」

美「 あっそうなんだ… どうも初めまして私吉岡美穂と言います。えとこっちは永田希美です。あの…宜しくお願いします… 」

真「 ふっ… あんたら高校生か? まあ今更言ってもしょうがないけどよくもまぁあんな危ない所に行ったものよねぇ… ほんと怖い物知らずもいいとこだわ! アソコはさっき稲河先生が言った子供の霊ともう一人厄介なのがいるのよ。どっちかと言えばそっちの方が大変かもしれないのよ… 」

美「 も、もう一人ですか…?」

真「 そうよ、亡くなった子供の母親もいるの… 」

美「 は、母親? 」

真「 そう、彼女は事件後自分の息子の後を追ってみずから命を絶って亡くなってるの… とても激しい怨みを抱いてね!
イジメの事実をもみ消そうとした学校側と、事件後何事も無かったかのように学校へ通うイジメグループの少年達を彼女は絶対に許せなかったの! これは私と稲河さんとの推測だけど、実際トイレに引っ張ってるのはその母親じゃないかと思うのよねぇ… あなた方は見てないかもしれないけど、あの廃校では上下赤い服を着た中年の女性の霊も頻繁に目撃されてるのよ… 」

希「 そ、そんな… 怖い…! 私達本当にそんな所に行ったのかしら?!美穂は何か思い出した? 」

美「 ………赤い…女…?… うっ…痛い!! 頭が痛い! ダメ、やっぱり何にも思い出せない!!頭が割れそう!! 」

真「 やめなさい、無理に思い出す必要はないわ。まぁとにかく今回の一番の相手はその母親で間違いないでしょうね…
ほら見て見なさい、今回はその母親の私物をうまく手に入れる事が出来たの… このノート… 」

川「うわ!何んすかこのきったねえノート?シミだらけで相当年季が入ってんじゃないスか! 」

真「 ふふ… シミ? 川口くんにはそれがシミに見えるのね…w ちょっとそのノート開けて見てみなさい! 」

川「 え~マジっすか?! 超気持ちわりぃ… うわ!なんだコレ!なんか人の名前がギッシリ書かれてる!…しかも赤い字で…スゲェ… 恨み事なんかも沢山書き殴られてるコレ… え、これなんすかコレ?なんか髪の毛みたいなもんがやテープでとめられてますけど…」

真「 ああそれ? それは多分…呪った相手の髪の毛だと思うわ。それを彼女がどうやって手に入れたのかはわかんないけどね。
それと、そこに書いてある字は全て血文字よ…母親の怨みがそこに全て詰まってるのよ。でもそのノートは彼女の遺品のほんの一部なの、まだ他にも沢山あるわ。」

川「 ウヘェ… てか真子さんこんな気持ち悪りぃもんどこで手に入れたんすかぁ?! 」

真「 うふふ… 知りたい? 残念!企業秘密よ!まぁ私と先生は色んな方面にお知り合いが沢山いるからね… とだけ言っておくわ…うふふ 」

川「 いや『 うふふ 』じゃなくて教えて下さいよ〜!てかそもそもこんなもんが今回の事になんか役に立つんスか?!」

真「 まぁ立つか立たないかは正直行ってみないと私にも分からないわね。あっ!それから現場に着く前にあなた方に渡しておきたい物があるの。ちょっと川口くんその三列シートの奥にある箱を開けてくれないかしら… 」

川「 あ、はい… うえ!!なんだこの人形気持ちわりぃ!!」

真「 川口くん、いちいちリアクションが大きいわよ!気を付けなさい!それはあなた方の人形よ。それに自分で名前を書いてあなた達の体の一部を背中に埋め込みなさい。つまり髪の毛か爪ををその人形の体に埋めるのよ。分かったらとっとと始めて頂戴! 」

川「 えー!マジすか?なんでそんな事するんすか?この人形って一体なんの意味があるんすかぁ?!」

真「 あぁそれ? それはもしもの時あなた方の身替わりになってくれる人形達よ… 」

川「 み、身替わり…?」

真「 そうよ。その人形達はいざという時の為の保険よ!あと今流行りのたすき掛けタイプのバッグが人数分入ってるでしょ?それも持っててね、御札やお塩やお酒、懐中電灯に防犯ブザーなんかも入れといたから… 役に立つか分からないけどもしもはぐれてしまったら大変だからね!」

川「 …あっはい!有難う御座います! じゃあこれ美穂ちゃんと希美ちゃんの分ね… あっ!! この二人なんか静かだと思ったらまたイビキかいてますよ!! なんだよ緊張感ないなぁーー!」

稲「 ん~、ちょっとマズイかも知れませんね~。思った以上にやられちゃってるようだ… 少し来るのが遅かったのかも知れませんね…」

川「 い、稲河さん!本当ですか?!この二人ってもしかしてもう助からないんですか?! 」

稲「 いえいえ、まだ行ってみないとなんとも言えませんが…まあ一刻を争う事は間違いないでしょう。しかしこの二人もし助かったとしてもなにかの後遺症が残ってしまうかも知れませんね… さぁさ!とにかく急いで行きましょう北野クン!!」

真「 はい、先生!!」

ブロロロロロロロロロ………!!!!……

【 20分後 】

ブロロロロロロロロロ………!!!!… キィ…

川「 つ、着いたんですか真子さん?!ま、まさか…こっこっこっこっここが?!!」

真「 川口くん…相変わらずリアクションが大きいわね…イラッ…えぇそうよ、ここが現場よ! 」

川「 なんか想像してたのよりも全然気持ち悪いっすね!!」

真「 川口君、あなたは別にこなくてもいいのよ。てかこないで頂戴。今回の仕事にあなたはいてもいなくても一緒だから… てか邪魔だから! 」

川「 ちょ、ちょっと…何言ってんすか俺も行きますよ!!元はと言えば、俺の責任でもあるわけなんだし…」

稲「 ホホホホホ… なかなか勇気が有りますねぇ川口さん。でも北野クンの言う通りよく考えた方がいい… 正直今回ばかりは私も無事で帰れる自信がないんだ… もしもみんな奴等に取り込まれてしまったらこの事件を知る者が一人も居なくなる。それは厄介ですよ…私達は二度と生きて帰れないかもしれない。やはりあなたは最後の一人として車に残った方がいいかもしれないですねぇ… 」

真「 そうよ川口くん!先生の言う通りよ。万が一の事を考えてあなたは車に残ってた方が賢明だわ。心配かもしれないけど先生と二人でなんとかしてみるから!はいこれ…」

川「 な、なんスかこの封筒?」

真「 もしも私達が帰ってこなかった時はその中にある番号に連絡して頂戴。すぐに事情と場所を教えて助けを呼ぶのよ!川口くん分かった?頼んだわよ! 」

川「 は、はぁ… 」

ガチャリ、

川「 ちょ、ちょっと!もう行っちゃうんすか?俺こんな所に一人とかすんげー不安なんすけど… 」

真「 もう川口くん!あなたちゃんとちん◯ん付いてるんでしょ?しっかりなさい!! ほら美穂さんと希美さんを見てみなさいよ。行く気満々じゃない!!」

川「 えっ?この二人寝てるんじゃ?! うわ起きてる!!てかなんで二人共笑ってんだよ?! 」

美「 ………… 」 希「 ………… 」

川「 さっきまで眠たい眠たいって言ってたくせになんか目ぇギラギラさせてるし、なんか怖えんだけど… 」

真「 さっ、もう時間も時間だから早く行きましょう… 美穂さんも希美さんも準備はいいわね? 」

美「 ……は…い… 」 希「 ……は…い… 」

真「 じゃあ川口くん後は頼んだわよ!もし太陽が昇っても私達が帰って来なかったら絶対そこに連絡するのよ!お願いね! 」

川「 ひ、ひぃー!はい、分かりました!! 」

真「 ホホホホ…♪ 」

メキメキ…ミシ… ガタン!

真「 ふぅ!本当に古い造りの学校ですね… 入り口が引き戸になってるのは初めてみましたよ。」

稲「 ホッホッホッ… 北野クンこれはなかなか雰囲気があっていい所じゃないですか。次のお話はこの廃校を題材にしましょうかね… 」

真「 それはいいですね先生!毎月連載の月刊『本当にあったかも知れない怖すぎる話! 』先生のお話を心待ちにしている読者様が沢山いますからね ♪ 」

稲「 ええ、北野クンこの雰囲気を忘れない為にも少し早いですがもうここからカメラを回しましょう…
万が一良い画が捉えられたら『ほんとうにあったかもしれない心霊動画ちゃん! 』にも売り込めますからねぇ…ホホ… 」

真「 分かりました!じゃカメラ回しますね!」

ジィーーーーー

真「 ところで先生、やっぱりこの二人はもうダメなんですか? 」

稲「 えぇ、残念ですがもう手遅れでしょうね。既に自分の意識は無い状態です。 私達二人は結界を張ってるので相手からは見えてない筈ですが、この二人は猛獣の檻の中に放り込まれた餌と一緒ですよ。まず生きては帰れません。相手の思うツボですね…ホホホ… 」

真「 ふふ… 川口くんのおかげで作戦は順調ですね。この二人が霊にさらわれる所を映像に残し、朝、川口くんに心霊番組担当のプロデューサーに連絡させてこの事件を明るみに出す! 連続失踪の謎をこのカメラだけが知っているというシナリオ… 稲川淳二ここにあり!! 先生! 間違いなく先生の時代が来ますよ!!」

稲「 …北野クン、私は『 稲川淳二 』じゃなくて『 稲河淳太 』なんですがね… 」

真「 はっ!!す、すいません!私とした事がとんでもない失敗を… 」

稲「 ホホホ…いいんですよ。むしろあの方と間違われるなんて光栄だ。ささ北野クン、あの方に一歩でも近づけるように今は目の前の敵に集中しましょう。私達だって確実に帰れる保証なんてただの一つもありませんからね!気を抜いたら負けですよ! 」

真「 はい先生!!」 キリ!

稲「 ホホホ… 」

ギシ、ギシ、ギシ、…


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  • 匿名

    美穂ちゃんと稲淳がいいキャラしてる

     

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