【心温まる霊】たま/HN:0.血苺

たま/HN:0.血苺

実家で飼っていた猫が、この前老衰で死んでしまいました。

20年生きたのですから、大往生だったでしょう。

「もっと長生きしてネコマタになるんだよ」

なんて言い聞かせていたものでしたが…

アメショーの綺麗な雄猫でしたが、名前は“たま”でした。

命名した母に「なんで?」と訊くと、

「三毛猫じゃないからミケじゃおかしいし、雄だからミーコも変でしょ」

と、訳の分からない説明をされました。

“たま”も雌っぽい名前な気がしましたが、母曰く

「サザエさんのタマも雄だから良いんだ」

そうで…あれ、雄なんですかね^^;

まあ、私の飼っているボタンインコのケンちゃんの事も、頑なに“ピーコちゃん”と呼ぶ母なんですけど。

たまはとってもヘタレな猫でした。

私がまだ独身の頃、部屋の前で執拗に呼ぶので付いて行ったら、近所を縄張りにしている野良猫が家に上がり込み、たまのご飯を食っていたのです。

「……」

呆然とする私の影に隠れて、たまは“ウウ~”と威嚇していました。

飼い主を盾にするなよなぁ…情けない奴です。

両親も、

「ネズミも捕れない阿呆猫だ」
「せめて、金でも拾って来い」

など、良く無茶を言ってました。

そんなたまが、一度だけ活躍したことがありました(って程でも無いですが)。

ある日、母がうたた寝をしていた時、家が火事になった夢を見たそうです。

あっという間に火に巻かれ、リアルに熱さを感じました。耳元では、炎が燃えさかるゴーゴーという音が響いていました。

あまりの苦しさに目を覚ますと、たまが母の胸の上に乗っていました。耳元に響いていたのは、たまの荒い鼻息でした。

「重いな!どいてよ!」

母はたまを押しのけました。

「お前のせいで変な夢みたじゃない!」

でも、たまは母を訴えるように見ています。

「!!」

次の瞬間、母はキッチンに駆け込みました。

母は、煮物に火を通したままうたた寝していたのです。煮物は黒焦げになり、鍋の底も真っ黒になっていました。

「たまが火事になるのを防いでくれたんだよ!」

母は暫く、そう言って自慢していました。

二度程病院にかかった事はありましたが、あとは殆ど息災のまま、長寿を全うしてくれました。

流石に暫くしんみりしていた両親でしたが、母はこの前、うちの娘とペットショップに行き、ヨーキーの仔犬に一目惚れして帰って来ました。

犬の散歩は、自分の健康にも良いし…などと、既に飼う気満々のようですが…

きっと、名前は“ぽち”になると思います。

2014年03月30日(日) 21:01
0.血苺 ◆YTIpxIas
投稿広場より掲載

 
  • 匿名

    煮物をしたままうたた寝するバカ親ww

     
  • こげ

    良い子でしたね♪鼻息で家事を知らせてくれたなんて♪

    あ、ネズミとかスズメを捕ってきてくれる…ウチのねこたんですけど…
    枕元に並べるんですよね…ぴくぴくかろうじて生きてる状態のを…
    あれってあんまり偉くないです(T_T)どっちかと言いますと迷惑な…
    朝、目が覚めるとその光景が…

     
  • 0.血苺

    ありがとうございます。

    器量はいい子でした。鳴き声はハスキーで、時々「スカ〜」っと掠れてましたが。

    長生きしている猫に「ネコマタになるんだよ」と呼びかけるのがクセで、25歳まで生きた友人の猫は、実際なりかけていましたよ。

     
  • なつめぐ

    たまかわいい♪
    鼻息荒いのね(*^^*)

     
  • 0.血苺

    その通りですね。命を救ってくれたのに、対したことしてないみたいに書いちゃってごめんね、たま(;_;)

     
  • 匿名

    お金よりも大事な命を拾ってくれたね
    たますげー

     

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