【笑える霊】題名無き駄作、続編/HN:ロビンM

題名無き駄作、続編/HN:ロビンM

やあロビンミッシェルだ。

最初に言っておくがこの怪談は今世紀最強の駄作なので、心が広く時間の許す君だけに読んで貰いたい…ひひ…

実は俺、一度死に神に間違われた経験がある。

つい先日コンビニで会計の列に並んでいた刹那、「二番目の方こちらへどうぞー」と、隣のレジから声が掛かった。

すると俺の後ろに並んでいたリーマンが小走りでそちらへと向かったんだ。俺の順番なのにね…

ブチ切れた俺はすぐさま襟首を捕まえてボコボコにしてやったんだが、店員が止めに入ってね…
ついでにボコボコにしていたら誰が通報したのか警察が来たんだ。
ついでにボコボコにしようと思ったら逆にボコボコにされてしまってね…

あっさりと取り押さえられて羽交い締めにされた俺に向かって、最初にボコボコにしたずる賢いリーマンが鼻血を垂らしながらこう叫んだんだ。

「こ、こいつは死に神だ!!」 ってね…

ごほん!皆、頭に???マークが浮かんでいる事だろう…仕方がない、実は書いている俺当人もワケが解らないんだ…ひひ…



まあ、皆も薄々気が付いている事だろう。実は俺、俗にいう草食系男子なんだが、ある日絵に書いた様な衝撃的な出逢いがあったんだ。

自転車で派手に転んでしまった俺をフへフへと笑った爺さんがいたんで、人目もはばからずにボコボコにしていたら、身を体して止めに入った女がいた。

麻理子…

俺は彼女の優しさと美しさ、センスのいい洋服と香水の匂いに一瞬でハートをボコボコにされちまったよ!

しかし付き合うようになってから二カ月が経った日の朝、麻理子は短い手紙だけを残して突然俺の前から姿を消してしまったんだ。

『 ~愛しのロビたんへ~

短い間だったけど気持ちよかっ…ん~ん、楽しかったよ!これ以上貴方のそばにいたら離れられなくなりそうで怖い… 勝手な理由でごめんなさい!でも許して下さい!

私は猫屋敷に帰ります。どうか探さないで下さい。 麻理子より 』

最後に肉球の拇印が添えられていた。

現実を受け入れられない俺は、溢れる涙を抑える事ができずに、正にあの「西田局長」の如くワンワンと泣き崩れてしまったよ。

まぁでも今はすっかり立ち直って、新しい恋に向かって走り出しているんで皆、安心してくれ!!

因みに麻理子はアレの時、猫撫で声で執拗に俺を攻めたてた事は言うまでもないだろう。

腕だけ、足だけ、影だけ、声だけ、足音だけ…

時に様々な姿で俺達を怖がらせる物の怪達。怖いよな…ひ…

ふむ、確かにどれも恐ろしい事に変わりはないのだが、頭部だけの物の怪と云うのも中々に恐ろしい。

妹の夏美は湯船に浮かぶ数個の生首に遭遇した事がある。

ある夜、無駄に腰まで伸ばした茶髪をトリートメントし終わった時にふとその視線に気付いた。

なんと浴槽一杯に、ひしめき合う様にして沢山の生首がワサワサと蠢いていたんだ!

子供、老人、落ち武者、半分溶けてしまった様な者、目が飛び出した者、様々な首が並ぶ中、遺影でしか見た事のない曾お爺ちゃんの首までもが有ったという。

余りにもの凄まじい光景に夏美は言葉を失ってしまった。

しかし、よく見るとそれらの生首達には一つだけ共通点があったらしい。と云うのも皆一様に、物の怪にはあるまじきエロい目をして夏美の身体を舐め回す様に凝視していたと云うのだ…

生きても男。死んでも男。考えさせられる体験だと夏美は当時を振り返る…ひ…

皆、霊体は触れられないと思い込んではいないだろうか?世の中には色々な形の霊体がいると聞くが、俺が過去に出会った「ソイツ」はかなりのプレミア的な存在と言えるだろう。

何故ならそれはまさかの打撃をモロに受けてしまう個体だからだ!

とある深夜に泥酔状態で帰路に着いていた刹那、突然身なりの小汚いオヤジが俺の歩行の邪魔をしてきたんだ。

暗い夜道、街灯が照らし出すその顔はとてもこの世の人間とは思えない様相を呈していた。

ボサボサの髪に痩けた頬、焦点の合っていない目に、だらしのない口元にはくっきりとした二本の「ほうれい線」が深く刻まれている。

そして、その片方にだけ浮き出たキュートな靨(えくぼ)…

身の危険を感じた俺は、たまたま右手に持っていたレンガでソイツをボコボコにしてやった。

アスファルトに寝転がり、体中から血を吹き出しながら「あーー!!」とのた打ち回るオヤジをそこに放置して、俺はまた夜道をふらふらと歩き出した。

すると背後から、

ズザァ…ズザァ…ズザァ…ズザァ…

いでぇよ…いでぇよ…いでぇよ…いでぇよ…いでぇよ…

と近づいてくる不気味な呻き声。俺は堪忍袋の緒がブチ切れて、たまたま左手に持っていたフライパンを振り向き様に力一杯振り下ろした!

ブン!!

しかしそれは見事に空を斬っていた。

そう、そこには誰もおらずに先ほど叩きのめした筈の「キュートな靨のオヤジ」も忽然とその姿を消していたんだ。

ふと、道路側を見ると客待ちをしているタクシーの運ちゃんが俺を見ながらニヤついていた。まぁ機嫌の悪い俺がその後取った行動は敢えて書くまでも無いだろう…

そしてこの話は去年の十月の終わり頃、そう、ハロウィンの夜に起きた出来事なんだが、俺は恥ずかしながらバッチリと仮装をして若者が集まる大阪の街まで足を延ばしてきた。

いや、いい歳をして決して本意ではない!当時お気に入りだったキャバ嬢の美雪が行こう行こうとしつこく誘うからやむなく行ったんだ。

本当だ!

悩んだ末、美雪は魔女に、俺はキャリーぱみゅぱみゅになりきる事にした。

生まれて初めて着けるツケ睫毛なる魔物に苦しむ事二十分、俺達は意気揚々と阪急電車へと乗り込んだ!

ゴクリと固唾を呑むリーマン。

遠目から指をさして笑う女子高生。

俺の了解無しにパシャパシャとシャッターを切ってくるニューヨーカー達。

仕方なく可愛いポーズを決めながら視線を車掌室に向けた刹那、俺は即座に現実に引き戻された…

いたんだよ…奴が!先程紹介したあの「キュートな靨(えくぼ)のオヤジ」がな!

ニタニタと不気味に笑いながら、きったねぇ顔をガラス戸にゴリゴリと押し付けている。

よく見てみると奴も今日この日を楽しんでいるかの如く、あの名作「ドーン・オブ・ザ・デッド」のゾンビに扮装している様子だった。

俺は前張りした海綿帯から頭部に向かって血液が急上昇するのを感じながら叫んだ。

「てめえこの野郎!!また邪魔をする気か!!」

俺は即座に背中に忍ばせていた如意棒を取り出し、「伸びろ!」と叫んだ!!

ガシャーーン!!!

如意棒はガラス戸とオヤジを貫通してからも尚も伸び続け、器物破損の容疑で俺は勿論緊急逮捕された。

因みに、「ファッションmonster」と今回の怪談は全く関係ない事を理解してくれ!

さて、世の中には電話boxに纏わる怪談話がゴマンとあるが、俺の妹、美菜もそんな怪奇に見舞われた一人だ。

美菜が十六の頃、携帯をまだ持っていなかった為、近所に一つだけある電話boxで当時の彼氏と長電話をしていた。

話の内容は別れ話だ…

電話を切った直後泣き崩れてしまった美菜は電話boxの中で座り込んでしまった。

どれ位の間泣いていただろうか…

泣き疲れた美菜が顔を上げた時、それが目に飛び込んできた。

[ 心を癒やす語り部 – 稲河淳太- 恐怖で不思議な世界へと貴方を誘います- 07◆5-4◆1-9280 ]

丁度目線の先に貼られたその紙切れは、空っぽになった美菜の心を鷲掴みにしてしまった。

残量の少ないテレホンカードを突っ込み記載番号をプッシュする。

まるで導かれるように、何かに操られるかのように、何の迷いもなく緑色の受話器を耳に当てた。

三分後、電話boxのドアを蹴破って外に飛び出してきた美菜。

「糞ジジイが、フザケやがって!!」

何故か怒りをあらわに奮起した美菜は、たまたまそこに居合わせた幼子の浮遊霊を事もあろうに手荒くボコボコになるまで罵り!けなし!ついには泣かせてしまったと云う。

家に帰って来てからも一向に機嫌の直らない美菜は俺達家族にあたりまくった。

恐る恐る親父が訳を聞いてみると、美菜は目をつり上げて、鼻をピーピー鳴らしながらこう語った。

「なんかやたらと活舌が悪い割に早口なオヤジが出てさ「ファファ~」とか「ギギギギ~」とか「やだな~!なんかやだな~!」とかしつこく何回も繰り返してくるから電話切ろうとしたら急に声色が変わってさ…「君、処女じゃないんだろ?」とか、「ブッチャけお前幾らなんだ?」とか聞いてきたのお!「テメェ!ふざけんな!」って言ったら、「すまん!じゃあせめてパンツだけでも売ってくれないか?」だってよ!畜生!!ナメやがってあの糞オヤジ!!変態のゴミ野郎が!!」

美菜はそれだけ言うと、ゴミ箱を蹴っ飛ばして部屋を出て行ってしまった。

因みにその後、俺と親父が「稲河」とか云う親父の住所を炙り出し、きっちりと始末した事は言うまでもないだろう。

人が死ぬ話で大変申し訳ないが、最後は俺の尊敬する最強の親父の話をさせて頂きたい。

ガキの頃から、己の拳が骨折するまで俺を殴り続けた親父がこの世を去ったのは十年前。死因は肺癌だ。

死ぬ少し前にへビスモの親父は奇妙な夢を見たんだ。
胸が壊れそうな程苦しくなって、口から何かをゲボゲボと吐き出す夢…

それは汚い雑巾やら、生ゴミ、吸い殻、ゴキブリ、他にもここではとても書けないような物までもだ。

まぁ、うんこだ…

とにかく、ありとあらゆる汚物をただ吐き続けるというキモい夢だったそうだ。

俺にこの話をした数日後に大量の血を吐いて末期の肺癌が発覚した。そしてその三ヶ月後に親父は逝った。

俺はその事を、今朝、目醒めて突然思い出したんだ。

なぜかって?

昨夜、俺もそれと同じ夢を見ちゃったからだよ!(T△T)

俺は親父に対して殴られた記憶しかない。だが俺は親父を心の底から尊敬し、愛している!決して変な意味じゃなくだ!!

殴られてもいい。出来る事ならもう一度会って感謝の言葉を親父に伝えたい!…ぐす…

す、すまん!!また今回もこんな自慰的な話になっちまって申し訳なかった!今晩は少し反省しながら眠る事にするよ。いい夢を見れたらいいんだがな…

因みに最強の親父は、気合いだ!気合いだ!気合いだ!のあのオヤジに酷似していた事だけは内緒にしておいてくれ…ひ…

【了】

皆、こんな長ったらしい糞話に最後まで付き合ってくれて有難う!もう感謝しかない…

「じゃ書くなよバカ!」って声が聞こえて来そうだが「まぁこれもロビンMだな、しょうがない…」と大きな心で受け止めて貰えると有難いよ!…ひひ…

ではまた会おう!!

2014年07月17日(木)
ロビンM ◆eBcs6aYE
投稿広場より掲載

 
  • 紫姫

    ロビンさん 面白かったよ (^ー^)[s:18225]

     

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