【心温まる霊】明晰夢からあの世に

明晰夢からあの世に

ある日、明晰夢を見た。何故それが夢だと気付いたのかというと、見慣れた田舎の風景が実際と少し違ったから。
それに、その田んぼの畦道を某アニメのキャラクターみたいな生き物がキャッキャとはしゃぎながら遊んでいたから。

あーこれは夢だなーあの子達元気にしてたんだなー(以前別の夢に出てきてたかなんかで知ってた)なんて思いながらその光景を少し眺めてた。
いつもなら明晰夢を見た時には直ぐに起きるようにしてたのだが(よく明晰夢を見ていたので独特の起き方がある)、その時の夢の中がなんとも言えないぽかぽか陽気の気持ち良い天気で、
もう少しこのままでいいかーなんて考えながらそのまま実家の日当たりのよい玄関で日向ぼっこしてた。

しばらくして、そろそろ起きるか~…と起きようとしたが起きれない。あれっ?と別の方法を試したがそれでも起きれない。
周りを見渡す。夢の中の独特のぼんやりとした感じじゃなくはっきりとした風景を見て、実は現実?なんて思えてきた。

そうなると車で3~4時間かかる市街地で独り暮らしをしている自分が、何故実家に居るのか疑問がわいてくる。
いつ帰ったっけ?今何時?会社は?行かなきゃ!!休みだっけ?てか今日何曜日!?と一気にテンパってしまった。

とりあえず無断欠勤はマズイ。
玄関から居間に続く障子を開けると、十数人のおじちゃんおばちゃん達がいた。皆驚いたようにこちらを見たが、すかさず
「今日何曜日!?」
と聞いたら
「え…?今日は何曜日だったかねぇ…えーと…カメ?」
との返事。そこで再びテンパる私。
(カメ?なにそれ!?…え!?やっぱり夢の中なわけ?でも起きれなかったしどうしよう…!!)

「なんで○○(私の本名)がここに?」
なんて声が上がる中
正面にいたおばちゃんが
「ま、まさか…!?」
なんて泣きそうな顔で言うもんだから思わず
「大丈夫!!死んではない!! …はず。多分!!」
と答えた。何故咄嗟にそう答えたのか分からない。

と同時にどうしたら良いかわからなくなって、わんわん泣きながら
「これは私の夢の中だと思うんだけど起きれなくなって…どうしよう会社に遅刻しちゃう」
と訴えた。すると少し年配のおじちゃんが
「ヨシッ!! おいで」
と胡座をかいた上に私を座らせて優しく頭を撫でながら
「落ち着け○○。口を『イー』ってしてごらん。大丈夫だから」
と言った。

その通りに『イー』ってしたらスーっと目が覚めて、独り暮らしの部屋の布団の中だった。
慌てて時計を見ると早朝5時半。会社には余裕で間に合う時間でほっとした。顔も枕も涙で濡れてた。

直ぐに目を閉じて実家の居間を思い浮かべてみた。先ほどの夢に出てきてた皆が笑顔でこちらを見てるような気がした。
心の中で
『ありがとう。無事に目が覚めました。まだ会社には余裕で間に合う時間だったよ。心配かけてごめんなさい』
と語りかけた。

不思議な夢だったと今でも思う。
実家の居間に居たことから、皆はご先祖様ではないかと推測。夢からあの世に迷いこんでしまったのではないかと。

現在、実家はリフォームして居間も仏間もキレイになってるので皆がどんな風に過ごしてるのか気になる。
あの頃の居間は狭くて暗かったから。
機会があったら夢でもまた会いたい。そして、あの時のお礼をちゃんと伝えたいと思う。

 
  • 匿名

    「イーってしてごらん」
    イーってした顔は、笑った顔に近い

    「大丈夫、戻してあげるから、笑いなさい」

    って意味だと思いますね(・ω・´)

     
  • 匿名

    心と体と魂をいつも守ってくれてるご先祖様。

    そろそろ迎え日(盆入り)ですね。
    今年もきちんとお迎えしましょう。

     

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