【怪談】シュシュの眼

シュシュの眼

112: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/08/24(日) 12:14:11.66 ID:nww4e2sh0.net

これはちょうど俺が前の会社を辞める頃の話だ。
既に会社との折り合いは悪く、精神的にも追い詰められていたので
今でもあれがすべて本当にあった事なのか、幻覚だったのか……
よくわからない。

俺のデスクの前は空席で適当な資料置き場となっていたため
となりの”島”のデスクがよく見えていた。
今まではその隣の島のデスクも空席だったが、総務の手伝いとしてパートで人が来たため
今ではその新しいパートの子の後姿が見える。

パートの子は女性で、後ろから見ると
髪をまとめる大きなシュシュがひときわ目についた。

パートの子が来てから、俺は違和感を感じていた。
多分今まで見通しの良かった目の前の空間に人が来たからだろう。
パートの子はあまりしゃべらない内気な子だったが、何度か話した感じでは印象は悪くなかった。

1週間たっても違和感は収まらなかった。
いや収まるどころか誰かに見られている視線まで感じるようになった。
ちょうど退職の話を上司にしたからだろうか?
最初は自分が周りを意識しすぎているのかもしれないと思っていた。
俺にとって会社は既に居たくない環境だからだ。

視線を感じるたび周りを見ると、パートの子のシュシュが目に留まる。
毎日大きなシュシュをしている。黒や黄色、日によって色は変わるが、場所はいつも同じところ。
よほど今の髪型が気にいっているのだろうか。

そんな違和感のある日が何日か続いた後のある昼過ぎだった。
俺は昼に食べ過ぎたせいか睡魔に襲われウトウトしていた。
その中で視線を感じ、俺は慌てて顔を上げた。
純粋に「サボりやがって」て思われるのが嫌だったからだ。

顔を上げて目に飛び込んできたのは、あのパートの子のシュシュだ。
だが今回はいつもと様子が違った。
シュシュの真ん中に俺を凝視している眼があったのだ。

あまりの出来事に俺は声を上げることも出来なかった。
が、次の瞬間パートの子が急に席を立った。
かなりの勢いだったため、椅子がガタッと音をたて
周りの人も何が起こったのかと彼女を見ていたのを覚えている。
彼女はそのまま、こちらを向くことはなく
上司に気分が悪いため早退させてくれと伝え、早退した。

俺はその後、あのシュシュの眼のことが忘れられず、仕事が手につかなかった。
それにパートの子の早退、あのタイミングは偶然が重なったのだろうか?
彼女はそれから体調がすぐれないと連日休み来なくなってしまった。
その日を境に俺が今まで感じていた違和感と視線も感じることがなくなった。

あのおさまらなかった違和感は、本能的に”何か”を感じていたせいだったのか?
視線はあのシュシュの眼からのものだったのだろうか、
だとしたらなぜ俺を見ていたのだろうか、
彼女はシュシュのことを知っているのだろうか、
そもそも彼女自身が……
色々な疑問と不安だけが俺の中に残った。

そして俺は数週間後、有給消化に入りそのまま退職した。
彼女は今もあの会社にいるのかわからない。

この話は結局誰にもしていない。
なぜなら退職直前の男がそんな話をしても嫌がらせとしか思われないと判断したからだ。

今でも大きめのシュシュを見ると
あの俺を凝視するシュシュの眼を思い出す。

どこからか視線を感じる人は、気を付けたほうがいい。
その視線はどこから来ているのか、誰に自分は見られているのか……
何のために自分を見ているのか。
もしかするとそれは禍の前兆かもしれない。

出典:http://toro.2ch.sc/occult/

 

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