【SS】ドッペルゲンガー/HN:あきやま

ドッペルゲンガー/HN:あきやま

「今日も残業で帰りが遅くなったな…もう23時か」

家族の為とはいえ、こう毎日遅かったり休日出勤してると子供には忘れられ、妻には呆れられてしまうな。

俺は30歳のどこにでもいる普通のサラリーマンだ。同い年の妻と10歳になる息子がいる。やっと仕事が終わり、家に着いた。

だが様子がおかしかった。いつもなら部屋に明かりが付いていて、愛しい妻が手料理を作って待っていてくれている。

ガチャッ

ドアに鍵が掛かっている。どうした事だろうか?

あまりにも家族をほったらかして仕事をしていた為、愛想尽かされたのだろうか…ずっと仕事でもしていろと怒らせてしまったのだろうか…

俺はその日は近くの漫画喫茶で寝て過ごした。

次の日は日曜日で会社も久しぶりに休み。妻を怒らせたのかと恐る恐る家に戻ってみた。

そこで俺はあり得ないものを目にした。小さくはあるが我が家には庭がある。そこでキャッチボールをする息子と『俺』。

「な、何なんだアイツ…誰だ」

俺の頭は真っ白になった。

聞いた事がある。確かドッペルゲンガー。世界中には自分に似ている人間が3人はいるらしい。だが似ているだけの他人だ。

そいつが俺に成り済まして生活している? 怖さもあったが、俺は怒りの方が勝った。

妻と息子ならば、ちゃんと本物がどちらか? わかってくれるはずだ。

俺は家に向かって走り出した。

キキィーッ
ドンッ

俺の意識は遠退いていった。

混乱していた俺は車に気がつかずに飛び出してしまったようだ。周りはザワついている。

「こりゃあ酷い」
「顔がぐちゃぐちゃだ」
「流石に助からんかもな…」
「救急車はまだか」

そんな言葉が飛び交う中、俺は思い出していた。

ドッペルゲンガーを見たものは死ぬ。俺は全てを奪われて死ぬのか。

くそぉ…くそぉ…こんなとこで死ねるかよ…

野次馬の中で笑みを浮かべる『俺』を見て、俺は息を引き取った。

 
  • 匿名

    「トワイライトゾーン」みたいだ…怖い

     

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