【心霊】 オバケの世界をのぞこう/HN:n

オバケの世界をのぞこう/HN:n

どこから来たのかはわからない。
ある日クマのぬいぐるみに宿ったふしぎな命、オバケちゃん。

まず気づいたのは普段お世話になっているTさんだった。
「…このぬいぐるみ、隠れてるけどなにかの霊が入っているね」

大事にしているものには宿るというけれど。
ふと思い返せば身の回りでラップ音や不可思議な現象が増えていた。

一体なんの霊?

ぬいぐるみを抱き寄せて顔をのぞき見る。
クマはとっても優しい顔をしています。
不思議と怖くない…そんなことを考えました。

私がこの霊の姿を目撃するのは、もうすこしあとのできごと――。

はじめは、家族と生活を共にするよう、ぬいぐるみに接していました。
おはようって話しかけたり、旅行先へ連れて行ったり。
数週間のうちに、外出しても家の中でも、スマホのカメラを向けたり気配を察して声をかければ、ぬいぐるみが無くても優しい光や音で反応してくることが多くなりました。

なんだかよく分からないが、なにか透明な生き物がいるぞ!

楽しいことが大好きといった印象。純粋無垢だけど、本当はどういう性格なのかな。
すると、思いがけずこの霊の気質を知る機会がやってきます。

知人が我が家へ訪ねて来たときでした。
いつにも増してラップ音が大きく回数も多い。何度も生木を裂くような激しい軋み。
知人も「家鳴りすごいね。乾燥してるのかな」と言ってくるほど。

帰ってもらったあとでどうしたの?と聞くと、あんなに騒がしかった気配が嘘のように落ち着いています。
イヤイヤ説明してくれよ…と言ってもこのころはまだ、互いに言葉で意思疎通ができなかったため、私のほうから歩み寄ります。
注意深く観察を繰り返す。凝視すると隠れるので、それとなく。

どうも、嫌いなタイプの人間が家に入ったので嫌がって逃げ回っていたらしい…。
このときに、無垢だけど弱くて子どもっぽい性格なんだなと思いました。

なるべく労わって暮らすことにして、この子が安心できる環境を作るようにしていたある日。
朝起きると私の足元、布団の上で白くて太いしっぽを抱えて丸まっている子狐がいました。
アレッ?と思って二度見したときにはなにもいませんでした。
また別の日には、おかっぱ頭な稚児姿の少女がそばに立っていました。

クマのぬいぐるみに入ったこのオバケが来てから、霊との交流が開き、我が家のいたる所へ新たなオバケが訪れたりしています。

お風呂場のちいさいオッサン。大国主系の蛇の霊でした。
ワンコのオバケ。と思ったら狼の霊。
天井で翼の音がする。よく見ると鴉。天狗の一種だそう。

面倒なので「オバケ」と呼んでいますが、実は彼らは人間のそばで暮らし、人間とともに成長する生命。
陰陽道で言うところの、式神なんです。

おしまい

2014年11月29日(土) 12:34
n ◆L21s0FL2
投稿広場より掲載

 
  • n

    ※5319宛
    >1日の天通の七不思議さん

    読んでくださりありがとうございました!

     
  • n

    ※5313宛
    >30日の天通の七不思議さん

    コメントありがとうございます。
    この話のオバケは、自然霊の一種です。
    霊感があり幽霊は分かっても、なぜか自然霊は見えないというひとが多いです。
    素直な小さい子どもは自然霊と波動が似ているせいか合いやすく、まれに見えてしまうため、たとえば龍蛇など、大きいオバケを連れていると驚かれることがあります。
    申し訳ないな、と思うのはそんなときでした。
    おとなしいオバケは主張も控えめ。イタズラっ子は、活発な性格や霊の種、人間を好きか嫌いかによると思います。

     
  • 匿名

    式神きも可愛い! こういうの好き

     
  • 匿名

    一緒にいて 支障や がいは
    体に影響はないの?
    いたずらされたり

     

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