【SS】おれおれ詐欺/HN:いくゆみ

おれおれ詐欺/HN:いくゆみ

「もしもし、おれおれ」

家に電話が掛かってきた。

これが噂に聞く『おれおれ詐欺』か。

いや、今は『母さん助けて詐欺』だったかな。

どっちでもいい。

こんな詐欺に騙される人の気が知れない。

息子の声もわからないのか。

「太郎かぃ?声が違うみたいだけど?」

私は言った。

「風邪ひいちゃってさ!最近寒いから母さんも気をつけな」

これは『おれおれ詐欺』の常套手段だ。

風邪ひいたって、こんなに声が違う訳がない。

こんなのに騙されるなんて笑ってしまう。

「どうしたんだぃ?何かあったの?」

私はこの詐欺師を誘き寄せ警察に捕まえて貰おうと考えた。

勿論、電話の会話は録音している。

馬鹿な奴だ。

騙そうとしている相手に逆に騙されるとも知らずに。

「実はさ…恥ずかしい話、生活に困ってて…」

ほら来た。

お金を出させようって魂胆だ。

「少しでもいいんだ、生活費を貸して欲しい…必ず返すから」

電話でお金の話…やはり詐欺師か。

太郎はそんな子じゃなかった。

馬鹿な詐欺師め。

「いくらくらい必要なんだぃ?」

話を合わせておく。

「月々30万くらい…無理かな…」

月に30万…なんて金額。

年金暮らしの年寄りからどれだけ奪うつもりか。

こういう詐欺師が一番許せない。

「わかったよ、用意しておく。家に来るかぃ?どっかに持って行くかぃ?」

最近では振り込みは警戒されていると聞く。

きっと振り込みは指定してこないだろう。

「そうだね…○○公園にしようか、悪いんだけど仕事が忙しくて抜けられないから一緒に住んでる彼女が取りに行くから」

これも詐欺師の常套手段だ。

直接会えば息子の太郎ではないとバレてしまう。

だから友達とか彼女とか上司とかがお金を取りに来る。

詐欺に引っ掛かる人は可笑しいとは思わないのか。

やはり笑ってしまう。

「わかった。じゃあ12時に○○公園で」

ピッ

電話を切った。

よし、警察に電話だ。

これで詐欺師の逮捕に役立った。

良い事をしたんだ。

ふふふ、あれかな?

感謝状とか貰えるのだろうか。

次の日。

太郎が家に来た。

「母さん、酷いじゃないか…昨日…」

太郎は何ともいえない顔しながら私に文句を言った。

「警察で彼女と一緒に説明するの大変だったんだからな…」

「え…?」

あれは詐欺師ではなかったのか…

「あはは…」

テレビの見過ぎか。

詐欺師になんて、そうそう遭遇しない。

 
  • 匿名

    いくら美味いからって…かじり過ぎると、無くなっちゃうよね、親の脛。

     
  • 鼻血ブー助

    本物の息子でも…月々30万寄越せって( ; ゜Д゜)
    どんな生活か気になる。
    同棲の彼女は無職か?

     
  • かぃ? じゃなくて書くなら かい?だろ…
    作者は、ゆとりかぃ?

     
  • 紫姫

    本当に息子が、母親へ 生活費お願いしたん だね。 オレ オレ詐欺かを 見抜くには、電話有った後 息子へ電話して 確認してから 警察へだね♪ でも 用心深い 母親で 良い。 息子も ちゃんと電話する時は、面倒でも 自分の名前を 伝えよう! 後 息子さん いくら生活苦しくても、 母親が、お金工面出来る 金額しろだね♪ いくら 母親でも、 借りる側は、謙虚に…。 つい マジ感想してしまう。 アボン***

     

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