【都市伝説】正夢/HN:いくゆみ

正夢/HN:いくゆみ

「佐藤くん、君は正夢って見た事あるかい?」

そう尋ねてきたのは社会の先生である伊東先生だ。

この先生はかなり変わり者で特に女子から人気がない。

ボサボサのロン毛で丸眼鏡、髭面。

見た目はジョン・レノンにそっくりである。

俺はなかなかの男前だと思うのだが女子には不潔に見えるらしい。

「正夢ですか、ないですね。先生はオカルトみたいの信じる方なんですか?」

伊東先生は堅実で真面目な先生だ。

こういったオカルトや心霊、UMAなどは信じないタイプだと勝手に思っていた。

「正夢がオカルトなのかは分からないけれど正夢は信じているよ。あり得ない話ではない」

先生は言った。

俺が思っていたよりも先生は頭が柔軟なようである。

「君も知っている通り、僕はもうすぐ結婚する。20歳年下の子だ」

伊東先生は40歳で結婚相手は20歳だった。

学校では金目当てだとか保険金殺人で狙われてるだけとか噂になっている。

「もう何年も前に夢に見ていたんだ。若い子と結婚する事」

自分が体験した事だから信じているのか。

「それだけではない。僕は自分が先生になる事、未来の事も夢に見た」

伊東先生には凄い力でもあるのだろうか。

「だが、これは超能力でも何でもない。誰にでも出来る事だと僕は思う」

正夢が誰にでも出来る事?

「これは頭を使っているに過ぎない」

伊東先生が言うには正夢を見る人間は細かい事を忘れないのだという。

いろいろな細かい情報を脳内で整理し起こりうる結果を導きだしている。

かなり高度な推測、推理とでも言うべきか。

「もし先生が言うような事があり得たとしても…やっぱり俺にとっては超能力っすよ、それ」

先生が笑いながら言った。

「自分で意識してやってる訳じゃないからね…でも案外、先が見えるのって詰まらないもんだよ」

そして、どこか寂しそうだった。

 
  • 匿名

    パンドラの匣か、いくゆみさんの話はいつも面白いな

     

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