【心霊】廃墟の鞄/HN:尾崎

M県T市の枝垂れ梅で有名な神社がある。

当時小学5年生の俺を含む友人5人で秘密基地に良い場所は無いか探していた。

神社の側に用途不明で大きな一階建ての廃墟があった。

木造で門扉は全て板を打ち付け、更には南京錠とチェーンで頑丈に施錠されている。

友人の1人が裏手に小窓を発見した。かなり高い位置に子供が入れる程度の大きさの小窓だった為、硝子を石で割り内鍵を開けた。

友人を踏み台に俺ともう一人友人が中に踏み込んだ。

屋内はカビ臭く、扉は全て引戸。廊下は古い学校の様な木張りで所々抜けている。

進入した部屋はブレイカーの様な物があったから変電室的な場所かもしれない。

廊下を挟んで正面の部屋にはベッドが1つ。部屋の真ん中に無造作に置かれてた。

ベッドはパイプで骨組みされた病院にある感じの物に見える。

ベッドの上には黒いビジネスバッグが置いてあり、俺と友人は宝だとか言って中を開こうとした。

その瞬間、何かが後ろを歩いたのか床が軋む音がして固まった。

振り返るも人影は無く、ただ床を鳴らす音が奥の玄関の方へ遠ざかっていく。

屋内はL字型をしていて玄関は真ん中の角の部分にある。

玄関から右へ曲がり更には床は軋ませながら進んでいる様だった。

俺たちは怖くなり追いかけないで踵を返して鞄だけ持って入って来た小窓へ戻り外へ出た。

待機していた友人が居なくなっていて2人で鞄を隠して探すとすぐに見つかった。

警察が来たから逃げたらしい。

まさかと思っていたらサイレンを鳴らして3台ものパトカーが俺たちを取り囲んだ。

どうやら警備システムが付いていて駆け付けたらしい。

大した問題にもならずその場で解放された。

警察が帰ってから手に入れた鞄を神社の公園で開けてみて驚いた。

大量の注射器と1冊のノート。注射器の量は尋常じゃない量だった。

ノートを見るにかなり古い、しかも読めない字が多く。

何より不気味だったからすぐに放置して帰った。

今にして思えば、なぜあんな古い建物にセンサー式の警備システムがつけられてたのか、、恐らく戦時中とかの頃の物だと思う。

それが平成の最近まで残っていた事も疑問だ。

注射器の用途は?足音の正体は?

奥の部屋に何があったのか?

疑問だけが残る。

今は、取り壊されて住宅が建っているが不審火、不審者が多い。

なにか曰く付きなのかと思う。

 

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