【謎】不審な労働災害

これは昨年の夏、私の勤務する工場での出来事です。

友人の和也が盆休みの前日に夜遅くまで一人で設備の点検を行っていたが、翌日になっても帰宅していない。

どこを捜しても見当たらないし、電話も繋がらず、行方不明ということで家族から捜索願いが出されていた。

そして休み明けの朝、私が設備の立ち上げをしていると、大型オーブンの一台がトラブったらしくヒーターが入らないのでドアを開けてみると、そこには和也がうつ伏せに倒れていた。

ほとんど意識はなく相当衰弱していたものの、一命はとりとめて一ヶ月後には元気に職場へ復帰してきた本人の話によると、

オーブン内部の点検中に突然ドアがひとりでに閉まり出られなくなってしまったが、すでに自分以外は全員退社している時間ゆえに助けを求めても反応が無かったので、体力の消耗を避けるべくじっと耐えて続けていたのだという。

ちなみにオーブンはエレベータほどの広さで、内側からは開けられない構造だ。

ケータイは事務所に置きっぱなしで外との連絡もとれず、盆休み中の4日間、たまたま作業着のポケットにあったペットボトルのお茶だけで凌ぎきったらしい。

もしヒーターが正常にONになっていたなら、おそらく彼は蒸し焼きにされて死んだかもしれないな。

真偽は不明ながら、ここでは昔、そのような事故で亡くなった方がいたとか。

とにかく今回の事故以来、設備を安全に改造し、作業後の人員確認を徹底することで再発防止を図っている。

だが、風も吹かない場所でドアが不意に閉まったりするのだろうか。こればかりは未だに謎のままだ。

 

世にも奇妙な怖い話や都市伝説から不思議体験スピリチュアルまで…オカルト小説投稿/2chまとめサイト。1万3千話超えの厳選物語を貴方に★