【SS】デッドデート/HN:いくゆみ

「私、あなたが好きです。付き合って下さい」

僕は驚いた。

唐突に声を掛けられただけでなく、告白されたからだ。

根暗で不細工で今までにモテた事もない。

漫画に出てきそうなオタク眼鏡が僕だ。

こんな可愛い子が僕を好きだなんて…何か裏があるな。

目的は…お、お金か…

僕は学生だし、お金はない。

じゃあ…僕なんかと付き合う利点って何だろう。

分からない。

「ぼ、ぼ、僕なんか…で良ければ…」

きっと一生分の運を使い果たしたと思う。

こんな事は二度とないだろう。

僕みたいな底辺にいる人間が失うものなどない。

何か目的があったとしても大丈夫だ。

「デートしませんか?」

彼女の提案でデートに行く事になった。

小学生の時以来、来ていなかった近くの遊園地だ。

昔は大きく見えた乗り物も高校生になると小さい。

子供の頃は観覧車が高くて怖かったな。

そういや…僕が迷子になって大変だったって母さんが言ってたっけ。

今日、付き合い始めてデート。

最初は緊張したけど人間慣れるもんだ。

何だか安らぐ。

僕たちは観覧車に乗った。

「子供の頃って観覧車が高くて怖くなかったですか?」

彼女が言った。

「そうだね。今乗ると何でもないのにね」

あれ?

前にも、こんな事なかったかな…そんな訳ないな。

観覧車から降りると、彼女は「次は公園に行きましょう」と言った。

そこは中学生の時の通学路の途中にある公園だ。

ブランコと鉄棒と砂場があるだけの小さな公園。

何度も何度も通ったはずなのに寄った事はなかった。

あれ?

一回寄ったかな。

「ブランコなんて中学生以来。結構、楽しいですね」

彼女は無邪気にブランコに乗っている。

「ここの公園での事、覚えてます?」

「ごめん…よく覚えてないんだ」

ん?

僕は彼女と前にも会った事があったかな。

彼女は少し寂しそうな顔をした。

「へへへ、仕方ない人ですね」

ブランコからジャンプするように降りると「次、行きましょう」と僕の手を引っ張った。

彼女は何も言わずに歩いている。

少しずつ嫌な感じがする。

ここは…。

ポロポロ…。

何故か涙が出てきた。

僕の住んでいた家だ。

今は借家の貼り紙がしてある。

あ、あ…そうか。

『観覧車、高くて怖い…』

『大丈夫、ぼ、ぼ、お、俺が守ってやるから』

『ここの公園で結ばれたカップルは永遠に別れないって話があるんですよ』

『へ、へぇ…この前…告白されてたもんな…いいんじゃないか?』

『きゃっ』

『危ない!!!』

ドンッ

全部、思い出した。

『私ね、たっくんのお嫁さんになる!』

小学生の時の観覧車。

迷子になった二人。

「私、あなたが好きです。付き合って下さい」

付き合うキッカケの言葉。

それよりも前の公園での告白。

僕に自信がなくて…

僕なんかよりも…

いい人がいるはずだと

そう思った。

「ごめん」

あの時は何も言えなかった。

今は…向き合える。

「ごめん、付き合えない」

拒絶。

「お前は、ちゃんと幸せになれ」

忘れて欲しくなんかない。

でも縛られて苦しんで欲しくもない。

「しかし、まぁ…神様ってのも粋な事をするな。奇跡って本当にあるんだな」

神様が、こんな幸せな一時をくれたのだから…

それ以上を望んでは、望み過ぎだ。

『危ない!!!』

居眠り運転で突っ込んできた車。

彼女を突き飛ばした。

『大丈夫、ぼ、ぼ、お、俺が守ってやるから』

良かった…僕は彼女を守れたんだ。

身体が消えていくのが分かった。

僕は成仏するんだな。

「大好き。愛してる」

消える間際、唇に温かい感触がした。

「僕もあぃs…………………」

最後の声は届かせなかった。

言ってしまえば未練が残る。

彼女はその場に座り込み、泣いた。

 
  • 匿名

    何を伝えたいのだろう。。

    探しだし、あの頃の気持ちを思い出させてくれた彼女に感謝だろ!w
    それを奪った不運が神のイタズラと考えて神を憎むだろ!それなら話しはわかるんだが…

    どんな意図がある作品なのか解説が欲しいものです。

     
  • (・ω・)

    私は確か怖い話を求めてサイトを訪れた筈だった…
    だがそこには謎のSSと言うジャンルが作られていた…。
    サイトを間違えたか?いや合っている。
    SSとは何なのだ?怪文書でも無ければ、怖い話でも無い。
    そして私はこう呟いた。

    『奇妙』だな…と。

     

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