【謎】見えないけど居た存在・後日談/HN:ボサノバ

見えないけど居た存在』の掲載ありがとうございました。
今回は後日談です。

 

パーティの用意はしたが、アクシデントで中止し、皆を一階まで見送りに来た。

まだ警察の人があちらこちらで話を聞いている。

「ちょっと、大変だったわね。大丈夫なの?」

「びっくりしたけど怪我とかはありません」

「どうやって侵入したのかねえ?」

さらに野次馬の一群が寄って来て「あなた心当たりはないの?」
「わかりません。無いんですよ」

「早く捕まるといいわね!」と云うと、おばさん達は逞しい笑い声とともに去っていった。

 
(ああ、疲れた…)
静かな曲を流しロッキングチェアに体を委ねたその時、インターフォンが鳴った。何度か挨拶を交わしたことがある下の階の人だった。

「みたんです」

「え?」

「逃げてく人をみたんです」
とりあえずリビングに通し警察に連絡した。

 

到着後、彼女は「みたんです。エレベーターから慌てて出てきた男を」。

「ほお?詳しく聞かせて貰えますか?」

「詳しくもなにも、エレベーターで鉢合わせしたんです。とても急いでました」

「顔は見ましたか?」

一瞬目を反らし伏し目がちなままで「みてません」。
「見てないんですか?見たんじゃないですか?」

力弱く「…みてません」。
「『エレベーターから慌てて出てきた男をみた』と言われましたが直ぐに『みてない』と言う。話しにくい事でもあるんですか?署で詳しく聞かせて貰えますか?」

「それだけは困ります!」必死の形相で「あの人がバカだったんです!!」

一緒にきた人に「署に連絡しろ」と指示をし、
「『あの人』のいる所に案内して貰いますよ」

 

部屋の隅で膝をかかえて小さくなり震えていた。犯人は痩せた小柄な男性だった。

「こっちは朝から夜中まで猛烈に営業して、やっと暮らしているのに。小娘が贅沢な暮らしをしやがって。こちとら中々契約とれなくて、半年というものノルマ達成できず給料は減らされるわ、むしゃくしゃしていたんだ。脅かしたら金を出すだろう、と思ったんだよ」

当時、留守番をしていた部屋は二面がベランダまたは一面がバルコニーに面していた。使ってない部屋はカーテンを引いていたのが死角に成ったらしい。

男の証言とおり侵入と逃走に使ったロープも夫々が垂れ下がった状態で見つかった。

 
  • ボサノバ

    管理人さん
    タグまで作って頂きありがとうございます。

     

世にも奇妙な怖い話や都市伝説から不思議体験スピリチュアルまで…オカルト小説投稿/2chまとめサイト。1万3千話超えの厳選物語を貴方に★