【都市伝説】六角形の館

これは友人の体験談を元にした話。
 

町外れの丘に、森に囲まれた見慣れない六角錐型の廃屋がある。

元別荘だったらしいのだが、お約束通り肝試しスポットとして有名で、ある日友人は昼間に一人で探索に行ったという。

玄関の鍵は開いており、難なく侵入すると、内部は太い柱を中心にこれまた六角形のカウンターが作り付けられていて、喫茶店かバーを思わせる造作だ。

螺旋階段を登って二階部分も覗いたが、特に不気味な気配を感じたりそれっぽいアイテムなども見当たらなかったので、さて帰るかと一階へ降りると、信じられないことに玄関が消えている。

どこを見ても全て壁に変わっていて、しかも小さな磨りガラス窓が数ヶ所あるだけなので脱出不能、まさしく閉じ込められた状態となった。

ケータイで救助を求めようとしても完全に圏外で通じない。

大声で叫んだところで、周りは人っ子ひとりいない一軒家ゆえ無駄だった。

彼が夜遅くなっても帰らないため、家族が警察へ通報し、私にも連絡が来たので、もしやあの廃屋ではと思い、警官と共に現場へ駆けつけてみる。

 
結果として彼は現場で意識を失っていたところを無事保護されたのだが、事情を訊かれても前述のような経緯を怯えながら話すばかりでラチがあかない。

第一、その建物には玄関ドアや大きな窓がちゃんとあるし、ケータイの電波もバッチリなのだ。

悪い夢でも見たんだろうとしか考えられないが、後でたっぷり叱られたのは言うまでもない。

そんな騒ぎを起こしたせいで館は厳重に封鎖され、近々取り壊される予定になっている。
 

ま、もし彼の体験が本当なら、そこに潜む何者かがちょいとお灸をすえたのかもしれない。

誰だって我が家に土足で侵入されたら不愉快だしな。

何より物理的に危険だから、このような物件にはみだりに立ち入らないことだ。

 
  • 匿名

    いいねえ、こういう廃屋。行ってみたい。

     
  • 匿名

    こういう話好きです。怖面白かった。

     

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