冷たい右手


冷たい右手


深夜2時過ぎ、彼女を送る為車を走らせていた。


甲州街道から右折して〇〇街道に入り少し走った辺り。そんなに長くない橋がかかっている。

ラブラブモード全開でフラフラとチンタラ走っていたんだが、日曜の深夜ってせいもあり、誰の邪魔にもならないくらい空いていた。


で、橋を渡り始めた辺りで左手を見ると小さな公園が見えた。

外灯が多分1つ点いていて、ボ~っと公園内を照らしていた。


「ねぇアレ見て」


と彼女が公園の方を指さして言った。

速度を少し落とし、ちょっと乗り出して振り返るように見ると、ブランコに赤いスカートの女鋸が一人で乗って遊んでいた。


「何だろ? こんな時間にね」


気になって更に速度を落とし、周りに親がいるのか? とキョロキョロしたが親らしき姿もない様子。

橋を渡りきり車を止め二人で見に行くと、ブランコは前後に乱れなく揺れていたけれど女鋸はいなくなっていた。


当然2人とも怖くなり「ヤベーよ。行こう」と彼女の冷たい右手を引っ張るように車まで走った。

車の後ろで彼女は助手席の方へ、俺は運転席の方へと繋いだ手を離して見送る様に左側を見ると、赤い布がヒラッとした様な気がした。


それで、何気なく後ろを振り返ると、


「あんたサイテー」


と、まだ橋のたもと辺りを彼女はふてくされた様に投げ掛けながら歩いて来てる。


あれ? え?

一緒に走って来たはずなのに。


結局信じて貰えなかったが、冷たい手の感触は忘れない。

何だったんだろう。それ以降は何度も通ったけど見ていない。

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