【不思議】石井さんの家/HN:社

私の子供の頃にあった体験です。

親戚の家に荷物を届ける。
そんな理由で親戚の石井さんの家に行くことになった。

地図を書いてもらい自転車のかごに荷物を乗せて親戚の家に向かう。
だいたい距離にして三キロくらいだ。

坂道を上がり林道を抜けると石井さんの家が見えてきた。荒れた庭にはいろんなものが散らかりはげたペンキがあちこち目立つ。
そして自転車を停めてドアの横にある呼び鈴を鳴らした。

ピンポンという音のあとにドアの向こうから「どちらさま?」
そんな中年のおばさんらしき声がした。

自分の身分を明かし、荷物を届けに来たと説明すると狭いドアの隙間から荷物を寄越せと言わんばかりに手を伸ばしてきた。
荷物を渡すとパッと荷物を奪い取りドアをバタンと閉めてしまった。

なんだ、イヤな感じだと思ったが用は済んだので帰った。

家に帰るとお母さんが「あんたどこ行ってたの?」
そう言うので頼まれてきたとおりに荷物を渡してきた。そう言ったが、お母さんの手には荷物がある。
お母さんによると荷物を持っていくのを自分が忘れたと言う。

確かに自分は荷物を渡した。納得がいかないままお母さんと一緒に荷物を持って再度石井さんの家に向かう。

坂道を上がり林道を抜ける。そして家に着いた。
が、先ほどの家とはまるで違うきれいな佇まいの家だった。

あれおかしい。
そう思いお母さんに石井さんの家はここ?と聞くと間違いないと言う。

呼び鈴を鳴らすと中年のおばさんではなく若く美しい女性が出てきた。

「この人が石井さん?」
そう言うとお母さんはそうだよとうなずいた。

荷物を渡し、お茶をご馳走になった。

お茶を飲んでいると悲鳴のようなものが聞こえた。
何事かとお母さんと悲鳴が聞こえた部屋に向かうと石井さんが先ほどの荷物を開きどうしてという表情をしていた。

見ると荷物に包まれていたクッキーの箱がきれいにまっぷたつに割れていた。
それはまるで機械で切ったような切り口だった。

そんなことがありました。

不思議なことはいくつかありますが、自分が届けたはずの荷物が届いていない。それどころか自分が家に忘れていた。
そして同じ場所に建つ家が違うこと、家の人も違うこと。
何より荷物がまっぷたつに割れていたこと。

何もかもが説明がつかない。理解不能な出来事でした。

 
  • 匿名

    ほら、かーかみじゃん

     

世にも奇妙な怖い話や都市伝説から不思議体験スピリチュアルまで…オカルト小説投稿/2chまとめサイト。1万3千話超えの厳選物語を貴方に★