【不思議】番の面/HN:社

気付いたら差出人がない箱が玄関に置いてあった。そのなかには次の物が入っていた。

男をかたどった面。白い顔にドジョウ髭が生えている。
何だろう。訳のわからない荷物を前に首を傾げた。

こんな物を頼んだ覚えもない。
そして私にはこんなおかしな物を置くようなそんな人物に心当たりはない。

とりあえず押し入れにその箱はしまっておくことにした。

荷物を見つけた日から何日か経ってから変な夢を見るようになった。

鼻の下に髭を生やした男。それも昔風の時代劇に出てくるような着物と烏帽子を被った人が

「引き合わすのだ」

そう繰り返し呟く。
そんな夢。

夢のことだからとあまり気にしなかったが、もしかしたらあの面と何か関係があるんじゃなかろうかと考えたりもしてみたが、考えたところで意味はない。

月日が流れ季節は春から冬へと移り変わった。

遠くに住む友達のところに行った。古い物好きの友達に面を見せようと思ったのだ。
もしかしたら高値で買ってくれるかもなどと考えていた。

箱から取りだし早速面を見せる。すると友達が

「それって対になる面があるんじゃない。ほら雛人形だって男雛と女雛で対になってるでしょ」

そんなふうに言う。

「じゃあちょっと知り合いに当たってみるわ。それまで面を預けさせてくれない?」

そう言うので面を友達に預けた。

しばらくして友達から連絡が入った。

「あの面の対の面見つけたよおそらく同じ作者だね」

再び友達のところに行った。対だという女の面を見せてもらった。

なるほどよく似ている。面のことはわからないので同じ作者かは私にはわからないが。

面は満足したように2つとも微笑んでいるように見えた。

その面は今も私の家にある。勿論2つ揃えて壁に掛けて飾っている。

 

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