【不思議】回帰/HN:カトレット

「魂の容量って、どのくらいだと思います?」

後輩のユキは、確かこんなことを言ってたと思う。

「さぁね、そもそも魂って概念だから、容量も何もあったもんじゃないと思うけどね。」

ユキ「そうじゃなくて、もしあったとしたらの話ですよ。」

確か、脳はかなりの記憶容量があるとか聞いたことがあったけど、魂は聞いたことがない。

「てか、ユキは何でそんな事を聞きたいの?」

ユキは会社の後輩で、僕が指導にあたったんだけど、ちょっと変わっていたというか、浮き世離れしているような感じがあった。

ユキ「だって、先輩以外に話聞いてくれそうな人いないですから。」

まぁ、課長や係長にこんな話をすれば、仕事しろって言われるのは目に見えている。

「で、お前は何で魂の容量とやらを聞いてきたんだ?」

ユキ「いや、この間ちょっと疑問に思った事があったんですよ。」

話を要約すると、ユキの遠い友人にあたる子供が、前世の記憶があるって話らしい。何でも、ある日突然ピアノを弾き出して、昔弾いていたって言いだしたもんだから、周囲が前世を覚えているとか騒ぎになったようだ。もちろん、その子はピアノを弾いたことなんかないし、教えられてもいない。

「でも、何か見て覚えたとか、簡単な曲とかなら出来るんじゃないか?」

ユキ「でも、ピアノ以外でも行ったことないとこの話とか、ピアノも5曲ぐらい綺麗に弾いたみたいですよ?」

そんな事があれば、マスコミとか放っておかないと思うんだけど。

「で、それと魂の容量と何の関係があるんだ?」

ユキが言いたいのは、前世を覚えていたら、人より多くの記憶が内包されているのだから、その分記憶とか魂の容量を使ってるハズだと考えたらしい。

「まぁ、輪廻転生って言葉があるぐらいだから、生まれ変わりもあるんじゃないか?」

ユキ「んー、実は私その話半分ぐらいしか信じてないんですよね。」

「何で?」

ユキ「本当に生まれ変わりがあるとしても、人は繰り返してばかりたから。」

ユキは、人の持つ業と呼ばれるものが、未だ続いていることが不思議だと言った。もし本当に生まれ変わりがあるんなら、その業を少なくして然るべきシステムがないと、人という単位の進化がない。進化のない、変化出来ない生物は、淘汰されてしまう。

「でも、人は進歩をしてきたじゃないか。道具を使い、科学は未だ発展していて。これは進化じゃないか。」

ユキ「精神的にはどうですか?未だに争い、いがみ合い、自分の隣人ですら理解出来ないじゃないですか。」

「なら、生まれ変わりじゃないなら、今回の件はどう説明する?」

ユキ「だから、私は生まれ変わりも含めて、回帰してるんじゃないかって思うんです。何かの本か漫画か、ゲームで似たような事を言ってましたけど。」

ユキは、歴史に始点と終点があって、終点に到達したらまた始点に帰る。それを繰り返してるのが世の中じゃないかと思うと僕に話してきた。

回帰する世界、まぁ理屈としては分からなくもない。それにしても、また変わったことを考える奴だ、と思った。

「その理屈でいくと、またいつかお前の先輩にならないといかんのか。」

ユキ「え、嫌なんですか?」

「正直しんどいよ。」

そう言うと、ユキがむくれていた。まあ、世界に一定のキャパがあるとして、そのキャパの中で人は繰り返し生活して、その世界に寿命がきたら、世界そのものが始めに戻って、また歴史は繰り返す、そんな考え方もあるんだと思った。

 
  • 匿名

    なんか話の前振りで終わった感

     
  • 世界が、人類がどこに向かっているのか?魂とは?運命とは?君と酒酌み交わしながら議論したいね。宇宙が無から始まったと仮定して、再び無に帰する可能性、とかね。

     
  • ぱっくまん

    ぱっくまんはいらない

     

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