兎の暖かいふわふわ


143 本当にあった怖い名無し 2011/10/31(月) 22:44:47.19 ID:9vIGtaXf0

ペットの兎の話。

あたしは色々あって、学校に行ってなかった。今では馬鹿じゃねーの、とかその時の自分のことを思う。

毎日泣いて、死ぬことばっか考えてた。誰も信じられなかった。すんげー厨二病だったんだよな。

家族と会話しなかった。友人とも話さなかった。そんなあたしを見かねて親が一匹の兎を飼ってくれた。

最初は「どうせ死んじゃうんだからまた一人になる」とか考えて拒否ってた。けどその子は一番最初にあたしに懐いて、あたしもだんだんその子が可愛くなってきて。

あたしが自分の部屋で泣いてたとき、違う部屋だから気付かないはずなのに決まってケージかじってた。で、出してあげると背伸びして体摺り寄せて涙なめてくれた。

大事な子だった。この子はあたしのこと裏切らないとか思ってた。けど、やっぱり寿命でその子は死んだ。

あの子が死んだ次の日、寝てたらアレが起きた。

2011年3月11日14時46分頃 東北地方太平洋沖地震

あたしの住んでる場所は甚大な被害があったところだった。

丁度その日あたしは家に一人で、最初はそんなに大きいものでも、長く続くものとも思ってなくて無視ろうかと思ってた。

でもいきなり頬に柔らかい感触があって。あの子の、ふわふわの毛の感触があって。まさかと思って飛び起きた。霊なんて信じてなかったのに、目の前にあの子が居た。

つい名前を叫んで布団から出た瞬間、足元の大きくて重い本棚が倒れてきた。もう少し遅れてたら死んでたってびっくりするやら怖いやらでgkbrしてたらその子が廊下に飛び出して、外に出てった。

もう周りは色々なものが倒れてきてて、あたしはまだ埋めてなかったあの子の亡骸が入ったダンボールひっつかんで裸足で外に出た。

マンションの廊下にあの子が居て、まるであたしに「着いて来い」って言うみたいに前を走って階段下りてった。

必死にその子を追いかけてマンションの下まで降りた。マンションの人たちが「大丈夫?!」って近寄ってきた時にはもうあの子はいなかった。

あの子が守ってくれたんだと思う。今でも、あのときの不思議な暖かいふわふわの感じ覚えてる。

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